HETEROCHROMIA
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ローリエと呼んで

ブスにアンニョンハセヨ!

トルコのゲイは5年後にわが身を察する。
酒の蓋は一度開いたら閉まらない。
寝転がっていれば、
手の届く限界がある。
朝には
床が白焼けしている。
夜の悪魔の遠吠え後の嘔吐。
涙を浮かべて。まやかしのようでほとんど迷信と変わらない。
今日出会ったばかりの女は、来週ウチに来ると言う。
誰も入れたくない家に・・・。
だけども
女である。
けれども、寝転び酒を呑むことはやめられない。
犠牲になるのは勘弁だ。
彼女は方膝を立てて、ビールを飲んでいた。安重根にはなれやしないよ。目の敵にされるのはゴメンだ。
僕は誰の目にも晒されたくない。だからいい。
それだけでいい。
膝を立てているだけでいい。頭を乗せなくともいいんだ
。苦とするならば後悔を・・・
そんなことを思い出し5年ぶりにトルコに行ったら、チューが好きだった彼は立派なひげを蓄えて挨拶代わりにホッペにキスをした。
僕は昔と違って鰯にワインビネガーをかけて食べる。
昔と変わらず旨かった。
そんな仕草に彼は気づきもしない
。僕はというと昔はなかったタイムの風味に気がついた。
彼女はというと膝を立てて銀のさじで鰯を食べる。ピアスにタトゥーだらけ。
無邪気に走る子供に「食事中だ」と叱咤するけど、
その実
気づいていて、二人で目を合わせて笑った。
もう今は髭の彼も笑った。
意味合いは違うにせよ、全員が笑っている。ただただ、それが瞬間。切り取ればな。