HETEROCHROMIA
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戯言.

胡坐ハムリンカーン

軽くなったポケットは
聊か
不便だ
捨てたのでなく諦めた
書き留める紙とペンもない
ウィスキーのキャップは空けっぱなし
開いているならば
飲んでしまう
1888年からずっとこんな調子
同じことが繰り返される
横断歩道で人が跳ねられ
ブス同士がキスをして
猫がなく
誰かの分だけ
猫がなく
今日も朝からウルサイ
悲しみは痛んで
喉ぼとけは潰れ
徘徊し
諦めては
ボンネットの上で眠るまでだ
続けているのか
やらされているのか
誰かが悩みまた泣いてしまう
水田を見ては
帰巣本能にかられ
夢をみて
意味合いを付ける
どっちみち変わりないにしろ
オシャレをして普段では飲めない酒を飲む
危機回避能力は個性に変わり
少しだけ恰好がつく
なんてことはない
床には灰皿があり
カーテンもない部屋
光の自由に屈し
朝からキャップの空いたウィスキーを飲むまでだ
それが続く
ずっと
続く限りは幸せなんだと思う
そういう胡坐を組んでいる