毒を例えれば横たわり、誰かの人生を想像す
滴り落ちた首飾りを誰のものでもないように弄りながら
ブスとババァと乳酸と、快楽と幸せは一生でない
終わりを見据えて連れ添うか、そもそも始まってすらいない
失礼極まりない
カレー屋の夢、複写式にて隠れてコーヒーを一気に飲み干す
ランチにカレーだけ出す脱サラの夢もまた儚い
紫色の髪、ベルベット、普段では決して口にしない言葉
横町の在日、乾かぬ髪などない
同僚は家でチンピラを飼っている
静止して見えるヌードルガール、片膝立ちが360度回る
艶についての考察
マスクを一枚しか持っていない なんてことはない ラストの一枚だったということ
絶対に手が濡れる缶コーヒー ストローで飲むヒョウ柄の靴下のいい歳の大人
何にも分かっちゃいねぇ 何も間違ってもいねぇ
近づいて愛しいを通り過ぎると何にも感じない
触れることはなく触角は醪とかす
二人のショートカット 半身不随の葛藤
怠惰と懺悔
日々行い浄化せよ
待庵で昼寝
モンドリアンパターンのスカートの女に郷土愛と快楽を
失望感を活字にしない
台風の日に盗むなんて理解できるよ
煙草には傘は似合わない
野菜の高騰
洗面所のドアは開きっぱなし
夜が怖いなら少しの我慢をして、紙とペンを持って自転車に乗るんだ
馬鹿言ってんな お前に勿体ない奴なんて誰もいないよ 言葉に気を付けな
酔っぱらってメールをしたら、彼女の名字が変わった
道を尋ねられ誘う快楽に浸る
冷蔵庫の最後のアイスを食べる ビールを一本足しておく
太っていることを自覚せず、自分の話でゲラゲラ笑っている
間違えて歯ブラシを使ったら新しいのをおろされる 耳かきは共有するくせに
人気のない場所で客を引いている
3日間経った炭酸水を飲んで歌う 過呼吸気味のブレス音
指名手配犯の顔を覚え、懸賞金も知っている
ほんの些細な誰かの声を馬鹿は拾いあげ誇大化する
慈しむ体現する季節
体をキチンと拭かず、うつ伏せで眠る
片手はフリーにし、綺麗に歩くことを心掛ける
明日の事は明後日に考える
罫線のノートが嫌で無地のノートに断面図を張り付ける
傘を差すのが好きになり、煙草を咥える
嫌いだったはずのラーメンガールはヌードルガールと化し、卑猥なアイコンへ
昔は原色のセーターを着てたっけ
灰皿に胡桃が混じっている
たぶん昨日のことで明後日が来たことを知る