HETEROCHROMIA
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戯言.

継続的なある美しい一日

朝起きたならば酒を飲む

一日の始まりのようで終わりの始まりである

いっそ昼からのほうがいい

深夜に目が覚める

カリフォルニアドリームが流れてる

パンツ一枚でゴミ出し

酔っ払いの女の目を咥えハミガキでじっとみてやる

きっと同じか、それより長く歯を磨くだろう

彼女のために好きな映画をとっといてやろう

また酒を飲む

さっぱりした口にはウィスキー

ショートホープに希望を託す

何度目かのバラエティ番組を垂れ流し

バスタオルで昼寝をし

盲目を愛す

読みかけの本は永遠のように終わらない

これで朝起きたならば

コーヒーとトースト

新聞を買ってきて隅から隅まで読みつくす

知るべきことでないことに苛つき

まともな人間だと信じ込める

だがまだ夜は長く

ゴミ捨て場の前で人を待つが

もう誰も現れはしない

さっきの女はきっと歯磨きを終えてベッドで横になっている

きっといいケツをしている

抓って背中にキスをしよう

今度、今度あったなら

そうしてまた始まりの終わりだ

ゴミが回収される時間

握り締めていたウィスキーを空にする