裸にされ、体を大きくさせられた
過去の創造のように
無作為の作為
羞恥心は持ちようもない
もっと大きくて姿すら分からぬものたちに見られている
元の大きさのものたちにも見られている
変化が欲しいか
否、変わらぬ
至らぬ脚光では体を成すことだけが存在である
喉が渇き、与えられた水を垂れ流す
街は洪水が起き、ある日の地震を思い出す
それでも
私は
水を飲んだだけ
リネンのシーツに包まれ裸で眠る
夏近くの朦朧とした風で目が覚める
バルコニーの植物は元気よく
ベッドで昨日の日記をつける
パンツを履き、Tシャツを羽織りトイレに行く
開けっ放しの扉
用が終わるころを見計らい黒猫がやってくる
手を洗わずに中空にて遊ん・でやる
何をそんなに嫌がるんだい
笑止
アホみたいに柔らかな体が欲しい
誰も見てないので無理くりストレッチ
届くはずのない場所
グッドモーニングが口から滴る
昨日、レストランで見かけたコーヒーショップの店員にカフェラテを貰う
ジャングルジムで待ち合わせ
青と黄色と赤の間にて
口紅を替えてはタバコをすう
地面に落ちた吸殻をベンチに並べる
希望は色を添える
臍まで伸びた髪の毛
タール色素を吐き出す
歯が欠けたかと思えば胡桃
足蹴にす
笑っていられるうち
カラスに連れ去られる恋人
12秒のキスをする
地面から足が離れるとそっと唇を噛んだ
何処、何処へ
彼方まで
マスクを被せられ光を失い、FUCKすらこぼせない
陰を組み悪者を退治
それでも日常は変わらない
黒いドレスの中年の3人組が目の前でダンス
2色に分けられた世界
卓越された職人技術
黒猫がじゃれてくる
今晩に日記をつける
とてもとても丸い字
日が暮れててマスクを外す
今日、何も食べていない
キュウリを薄く切り塩もみ
ディジョンマスタードとポマードバター
猫に毒見
一緒に眠る
夢でテーブルサッカー
ドライトマトとアンチョビでいためただだちゃ豆
鳩が朝、恋人を連れてくる
私ははだか
心地よいリネンを纏って