HETEROCHROMIA
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戯言.

いづれにせよ

タイ製の切れすぎる黄色のカーヴィングナイフと抹茶カステラ
いつぞやの土産物
青年座の娘が見つめている
悪魔が身近にいて誰も知らぬ姿で
そっと囁いている
ピカピカの靴を見せびらかすように彼女は近づき
同じような声色で言う
久々に若い男の子と朝ごはんを食べるよ
年増の美女は恥じらいもなくブスを演じる
素晴らしい
それを見つけたとてしがらみがある
部屋の上にはまたブスが住んでいて
水漏れをおこし
僕はずぶ濡れになった
裸でいよう
プライドはいらない
どうせ脱ぐ
梅雨前の夏日
今日はどこかの日
カステラとポート酒
彼女を想像はしない
老けた女優とオカッパ頭
足りなければバーボンを飲む
彼女はおやすみを言う
瞼を閉じれる
カーヴィングナイフじゃオピネルにかなわない