HETEROCHROMIA
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戯言.

やがて逢うと思っていたけど、思ったよりも早かった

やがて逢うと思っていたけど、思ったよりも早かった

僕は君に出逢っていなくても

きっと君に出逢っていたはずだ

同じようにこの席に座り

君の歌声を聴いているんだ

だから

歌が終わると

そっと席を立った

 

その可能性が真実のように

 

ローリエが一枚ポケットに入っている

花びらを千切ったことは覚えてる

古い結果までは分からないが

どっちみち

構いはしない

君はギターを

弾く やさしく

握り

誰も見ずに歌うんだ

君は幾度となく 無意識に

呼吸するだろう

その

生きている

行為が

誰かの自信に等しく

与えられるということ

省みることで

恋とそう遠くないにしろ

狂わせる

力がこもる

君が真っ当であるならば

僕もそうありたいと

努力の欠片は見える

いとも無残に

微力に過ぎないが

いとも無残に

 

僕は久しく君にあえない事を

残念に思う

無垢を知らず

愚痴をこぼさず

普遍普通に

声高らかに

誰かの人生を刻むのだろう

面と向かって

酔っ払っていれば

賞賛と微笑み

でなければ

酒を呑み

歌に浸り

そっと席を立つ

 

愛することに照れがなくなると

愛されたいと思うよ