HETEROCHROMIA
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ブスとババァと乳酸と.

初恋のブス

初恋のブスが大人になり居なくなった。

私はちょうど
よく
そのブスの人生を見てこれた。
偏にブスでも春夏秋冬
いろいろあった。
ブスはいずこへ消えた。

幾年かの時があり、
ブスと再会した。
一瞬、誰かわからなかったが、
彼女の香りで気が付いた。
化粧は昔から上手かった。
お世辞でもなくきれいだった
ブスでなくなったのは私が彼女を見ていなかったからか?
それとも私のこの身分のせいか・・・?
彼女はあのころのように笑いかけてくれたが、私は虚ろに過ぎない。
もう
なにも
喋れない
ブスは女性であり
私は紳士にはなれなかった
よれよれのシャツ
あのころに彼女は親しみを感じたが
嫌で仕方なかった
プライドを感じた
クズのプライド
捨てきれないので
いっそ
笑ってやった