HETEROCHROMIA
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◇.

天命

ただ裸になればいい
裸で抱き合えばそれだけに
気持ちがいい
彼女は脱がない
途中で照れて笑ったりもするからやめる
懐かしい
距離の話
快楽の先に愛があるとしても彼女は信じない
知らないから
手を握る、腕を組む
僕の手はいつもポッケにあった。彼女はそれでも寄ってくるので
ポケット

いつも綺麗にしてある
他者との接触は極力さける
少し潔癖のようだ
そうして距離が近づき体を重ねる
やがて快楽の先を見る
けれども
よくよくのことで
近づいて愛おしいを通り過ぎると何も感じない。
触れることはなく
触覚は醪とかす
それでも快楽は残ったりもする
彼女は泣かなくなり、笑いもしなくなる
僕のポケットにはお守りが入ってる
誰も知らない
彼女が僕で変わったことも
誰も知らない
認めなくてもいい
ただ願うだけ
彼女はというと子供を生んだ。